スニーカーが劣化する原因は加水分解。修理方法や気をつけたいことを解説!

スニーカーを長く所有していると、ソール(靴底)が割れたり、ボロボロになったりすることがあります。

このような劣化は、ソールの素材が空気中の水分を受けることで化学反応を起こす「加水分解」が主な原因です。

お気に入りのスニーカーを長く愛用するためにできることを知っておきましょう。

今回は、加水分解を起こしたスニーカーの修理方法や、加水分解を遅らせるために気をつけたいことについて解説します。

スニーカーが劣化する主な原因は加水分解

ハイテクスニーカーのソールによく使われるポリウレタン素材には、加水分解を起こしやすい性質があります。

そのため、どんなに大切に扱っても10年履き続けることは難しいのです。

加水分解とは、ポリウレタンなどの素材が湿気や雨などの水分を受けることで劣化する化学反応です。

スニーカーが製造された時点から、加水分解は始まっています。

加水分解が進むと、ソールが割れてしまったり、爪先部分からソールが剥がれてきたり、触るとベタベタする場合もあります。

加水分解を起こしにくい素材のソールを使用したハイテクスニーカーもありますが、加水分解を完全に防ぐ方法はありません。

そのため、クッション性が高いハイテクスニーカーの寿命は、長くても5年ほどと言われています。

加水分解を起こしたスニーカーを修理する方法

加水分解したスニーカーは、修理することで寿命を延ばすことができます。

ボロボロになったからといって、すぐに諦める必要はありません。捨てる前にできることをご紹介します。

アッパーからソールが部分的に剥がれた場合

アッパーからソールの爪先部分が部分的に剥がれている写真

アッパー(甲の部分)からソール(靴底)が部分的に剥がれた程度であれば、自分で修理することも可能です。

爪先やかかとなど、はがれた部分に接着剤を塗って応急処置をしましょう。

ソールがボロボロになった場合

加水分解を起こしてソールが割れているスニーカーの写真
加水分解を起こしてソールが割れているスニーカーの写真

加水分解が進んでソールが割れたり、ボロボロになったりした場合は、ソール交換がおすすめです。

スニーカー修理の専門サービスに相談して、ソールの修理が可能かどうか問い合わせてみましょう。

近年では、別のスニーカーのソールと交換する「ソールスワップ」が、スニーカー愛好家の間で注目されています。

ソールスワップを依頼する場合は、ソールの状態が良い別のスニーカーを用意する必要があります。

劣化したスニーカーのアッパーを残して好きなデザインのソールに付け替えることで、自分だけのレアなスニーカーに生まれ変わる魅力的な方法です。

加水分解を遅らせるためにできること

加水分解を完全に防ぐことはできませんが、スニーカーの扱い方次第で加水分解を遅らせることは可能です。

たくさん履く

大切なスニーカーを室内に長く保管しているだけでも加水分解は起こります。

保管するよりたくさん履き、定期的に風に当たるほうが、加水分解しにくいとも言われています。

水分を避ける

ハイテクスニーカーのソールは水に弱いため、雨の日にはできるだけハイテクスニーカーを履かないのも一つの手段です。

ゴム素材のソールを使用したシューズは、加水分解を起こしません。

また、ソールが汚れた場合に水洗いすることも避ける必要があります。ちょっとした汚れであれば、消しゴムやウエットティッシュなどでお手入れできます。

正しくお手入れをする

汗などの水分を含んだまま収納することは、加水分解を早める原因となります。

収納する環境には注意が必要です。

木製のシューズキーパーや、炭の除湿剤を使用してスニーカーの水分を取り除いたり、濡れた後はタオルで拭いたりなど、日頃からお手入れをしましょう。

まとめ

今回はスニーカーの加水分解について解説しました。

スニーカーの加水分解は、ソールに使われるポリウレタン素材が空気中の湿気や水分を受けることで起こります。

ソールがボロボロになったり、剥がれたりといった劣化を完全に防ぐことはできませんが、修理をすればスニーカーの寿命を延ばすことは可能です。

劣化がひどい場合は、ソールスワップを検討してみても良いでしょう。

また、加水分解のスピードを早めることがないよう、日頃のスニーカーの扱い方にも目を向けてみてください。

大切なスニーカーと長く付き合っていきましょう。

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